セミの飼育は難しい?失敗しないための3つのポイントとコツ

クマゼミ セミ

「セミを捕まえたけれど、すぐに死んでしまった…」「飼育がうまくいかない…」

そんな経験はありませんか?
セミの飼育は、一見簡単そうに見えますが、実は少しコツが必要です。
この記事では、「セミ飼育は難しい」と感じている方のために、失敗しないための3つの重要なポイントと、飼育を成功させるための具体的なコツを解説します。


1. 飼育が難しいとされる3つの理由

セミの飼育が難しいと言われるのには、主に3つの理由があります。

理由1:成虫の寿命が短い

セミは、地上に出てきて成虫になってからの寿命が1〜4週間と非常に短いのが特徴です。
このため、飼育を始めたときにはすでに寿命が迫っていることが多く、数日で死んでしまうことも珍しくありません。
これは飼育環境のせいではなく、セミの生態によるものです。

理由2:エサが特殊

セミの主食は樹液です。
樹液を安定して供給するのは非常に難しく、砂糖水や昆虫ゼリーで代用する必要があります。
しかし、自然の樹液とは成分が異なるため、これが飼育失敗の一因となることがあります。

理由3:デリケートな体と環境への適応

セミは、羽や足が非常にデリケートです。
捕獲する際に強く握ると、すぐに傷ついてしまいます。
また、飼育ケース内の環境(温度、湿度、足場など)が合わないと、ストレスを感じて弱ってしまいます。


2. セミ飼育を成功させるための3つのポイント

では、これらの課題を克服し、セミの飼育を成功させるにはどうすれば良いのでしょうか。

ポイント1:清潔で快適な環境を整える

セミがストレスなく過ごせるよう、自然に近い環境を再現しましょう。

  • 通気性の良いケース
    湿度が高くなりすぎないように、通気性の良い飼育ケースを選びます。
  • 安定した足場
    セミがとまりやすいように、木の枝や麻ひもを設置しましょう。
    これがないと、セミはうまく体を支えられず、体力を消耗してしまいます。
  • 直射日光を避ける
    高温になりすぎるとセミが弱ってしまうため、直射日光の当たらない涼しい場所に置きましょう。

ポイント2:新鮮なエサと水分を毎日供給する

エサと水分は、セミの命綱です。

  • 砂糖水や昆虫ゼリー
    砂糖水を染み込ませたティッシュや昆虫ゼリーを、毎日新しいものに交換します。
    古くなったエサは雑菌が繁殖しやすいため、注意が必要です。
  • 水分補給
    霧吹きでケース内に水を吹きかけたり、濡らしたスポンジを置いたりして、乾燥を防ぎましょう。

ポイント3:捕獲方法に注意する

飼育を始める前から、セミに負担をかけないことが大切です。

  • 優しく捕まえる
    網で捕まえる際は、セミの体に直接触れないよう注意します。
    手で捕まえる場合は、羽や足を傷つけないように、そっと胴体を掴みましょう。
  • 捕獲後の移動
    捕まえたらすぐに飼育ケースに移し、セミが暴れて怪我をしないように配慮します。

ひもを巻き付けてセミを飼育する方法

セミの飼育に関して、「ひもを巻き付けて外で飼育する」という方法もあります。
この方法は、セミが自然に近い環境で過ごせる一方で、いくつかの注意点があります。
この方法は、セミが木の幹にとまっている状態で、その体と木の幹に麻ひもなどの自然素材のひもを巻き付けて固定するというものです。

メリット

  • 自然に近い環境
    セミが本来生息する場所で樹液を吸うことができるため、狭い飼育ケースよりもストレスが少ないと考えられます。
  • 手間が少ない
    飼育ケースを用意したり、毎日エサを交換したりする手間が省けます。

失敗しないための注意点

この方法で飼育する場合、セミの安全を確保するために特に注意すべき点が3つあります。

1. 固定の仕方

ひもをきつく巻きすぎると、セミの体を圧迫して弱らせてしまいます。
かといって緩すぎると、ひもから抜け出して逃げてしまいます。
セミの体が動く程度のゆとりを持たせつつ、抜け出せないように固定するのがポイントです。
具体的には、頭部のくぼみのところにひもを巻き付けます。
この時、樹液を吸うストローが固定されないようにストローの裏にひもを通します。

2. 外部の危険から守る

外で飼育するということは、天敵に襲われるリスクが伴います。
特に鳥やアリ、クモなどがセミを狙う可能性があります。
これらの天敵からセミを守るための対策が必要です。

3. 天候による影響

雨や強い風もセミにとっては脅威です。
雨が降ると体が濡れて体温が奪われたり、風で木から落ちたりする危険があります。
できるだけ雨風を避けられる場所を選ぶか、天候が悪い日は一時的に室内に移動させるなどの配慮が必要です。

ひもを巻き付けて外で飼育する方法は、セミにとって良い環境を提供できる一方で、リスクも伴います。飼育を試みる際は、セミの命を預かっていることを忘れずに、固定の仕方や外部の危険、天候の変化に十分注意してください。

まとめ

セミの飼育は、確かに少し難しい側面があります。
しかし、その短い成虫の期間に、清潔な環境、新鮮なエサ、そして安定した足場を整えてあげることで、セミは快適に過ごすことができます。

「飼育が難しい」と諦めずに、ぜひこのポイントを参考に、セミの短い一生を間近で観察してみてください。
きっと忘れられない夏の思い出になるはずです。

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