シュッとした細長い体で水辺に潜むミズカマキリ。
飼育を始めるにあたって気になるのが、「一体どのくらい生きてくれるのか?」という寿命の問題です。
「カマキリ」と名が付くため、陸上のカマキリのように「1年で死んでしまう(一年草のような一生)」と思われがちですが、実はミズカマキリの寿命はそれよりも少し長めです。
本記事では、ミズカマキリの平均寿命から、寿命を左右する冬越しの知識、長寿の秘訣を詳しく解説します。
ミズカマキリの平均寿命はどのくらい?
結論から言うと、野生下および一般的な飼育下での寿命は「約1年〜2年」です。
陸上のカマキリとの大きな違い
- 陸上のカマキリ
春に孵化し、秋に産卵して冬には一生を終えます(寿命は約半年〜1年弱)。 - ミズカマキリ
春に孵化して夏に成虫になり、そのまま成虫の状態で冬を越します。
うまく冬を越した成虫は、翌年の春に繁殖活動を行い、初夏から夏にかけてその一生を終えるのが一般的です。
そのため、成虫になってからの寿命だけで見ても、陸上のカマキリより長く楽しむことができます。
ミズカマキリのライフサイクル(一生)
寿命を理解するために、彼らがどのような一生をたどるのかを知っておきましょう。
- 卵(5月〜7月)
水辺の苔や植物に産み付けられ、約2週間で孵化します。 - 幼虫(6月〜8月)
5回ほどの脱皮を繰り返し、約1ヶ月半で成虫になります。 - 成虫(8月〜)
活動を続け、気温が下がると水底や落ち葉の下で越冬に入ります。 - 繁殖・寿命(翌5月〜8月)
冬を越した成虫が産卵し、その後寿命を迎えます。
寿命を縮める要因と「長生き」させる4つのコツ
ミズカマキリを少しでも長く、元気に飼育するためのポイントは以下の4点です。
① 冬越し(越冬)の管理を徹底する
ミズカマキリの寿命を2年に延ばせるかどうかは、冬越しが鍵です。
- 温度管理
室内で暖房を効かせすぎると、代謝が上がりすぎて体力を消耗し、春を待たずに死んでしまうことがあります。
冬場は5℃〜10℃前後の涼しい場所で、じっと休ませるのが理想です。 - 乾燥に注意
冬でも水が枯れないように注意しましょう。
② 適切な水深と「足場」
ミズカマキリの死因で意外に多いのが「溺死」です。
泳ぎが下手なため、捕まる場所がないと呼吸ができずに力尽きてしまいます。
常に呼吸管が水面に届く位置に水草や枝を配置してください。
③ 餌の質と頻度
栄養不足は寿命を縮めます。
メダカやアカムシなど、新鮮な生餌を定期的に与えましょう。
また、食べた後のカス(吸い殻)を放置すると水質が悪化し、病気の原因になります。
④ 単独飼育を推奨する
多頭飼育は「共食い」や「喧嘩(脚の欠損)」のリスクを高めます。
ストレスを減らし、怪我による寿命短縮を防ぐには、1つのケースに1匹で飼育するのが最も確実です。
「寿命かな?」と思った時のチェック項目
ミズカマキリの動きが鈍くなった時、それが寿命(老衰)なのか、環境のせいなのかを見極めるポイントです。
- 脚の力が弱まる
水草を掴む力が弱くなり、水底に沈みがちになる。 - 反応が鈍い
目の前に餌を近づけても、鎌(前脚)を振るうスピードが明らかに遅い。 - 体の色
全体的に黒ずんできたり、ツヤがなくなってきたりする。
※これらが当てはまり、かつ1年以上飼育している個体であれば、天寿を全うしようとしている可能性があります。
まとめ:ミズカマキリと長く付き合うために
ミズカマキリは、昆虫の中では比較的長く付き合える種類です。
成虫で冬を越し、翌年の夏に次世代を残すその一生をサポートするのは、飼育者としての醍醐味でもあります。
適切な水温管理と、たっぷりの足場、そして新鮮なエサを心がけて、1日でも長く「水中の忍者」の姿を楽しんでください。


コメント