【要注意】クツワムシは「噛む」?知っておきたい生態と対処法

クツワムシ クツワムシ

「ガチャガチャ」という大きな鳴き声が特徴のクツワムシは、秋の風物詩として親しまれています。
しかし、その見た目や生態から「噛むのか?」「危険はないのか?」と不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、クツワムシが「噛む」行動をとるのか、その理由や対処法について解説します。


1. クツワムシは人を「噛む」のか?

結論から言うと、クツワムシが人を噛む可能性はあります。

クツワムシはバッタ目キリギリス科に属し、口には獲物を捕らえたり植物を食べたりするための強いアゴ(大腮)を持っています。

  • 積極的な攻撃はしない
    クツワムシは一般的に人間を積極的に攻撃することはありません。
  • 「危険を感じた時」に噛む可能性
    強く掴まれたり、危険を感じて身を守ろうとしたりした場合に、その強いアゴで噛みつくことがあります。
    これは自己防衛のための行動です。
  • 毒性はない
    幸いなことに、クツワムシは毒を持っていません
    噛まれたとしても、痛みは伴いますが、毒による健康被害の心配はありません。

2. なぜクツワムシは噛むのか?その理由と生態

クツワムシが噛む行動は、その生態と深く関係しています。

(1) 自己防衛のため

前述の通り、最も大きな理由は自己防衛です。
彼らは体が大きく動作も比較的緩慢なため、捕食者から逃れるために強いアゴで抵抗することがあります。

(2) 食性によるもの

クツワムシは主に草食性で、特にクズなどのマメ科植物の葉を好んで食べます。
そのため、彼らのアゴは硬い植物を食い切るのに適した構造になっており、結果として強い咬合力を持っています。

(3) 飼育下での共食い(共齧り)

また、クツワムシを複数飼育している場合、互いの翅(はね)を齧る習性が報告されています。
これは、彼らの体がタンパク質を必要としていることや、ストレスなどが原因と考えられています。
これがエスカレートすると、共食いにつながることもあるため、多頭飼育には注意が必要です。

3. クツワムシに噛まれないための対処法と注意点

クツワムシとの不要なトラブルを避けるために、以下の点に注意しましょう。

シーン対処法と注意点
見つけた時基本的にそっとしておく。クツワムシがいる藪や草むらには不用意に手を出さない。
捕まえる時素手で強く掴まない。
網や容器を使うなどして、彼らに恐怖心を与えないように注意深く扱う。
もし噛まれたら噛まれても毒はありませんが、傷口を水で洗い流し、清潔に保ってください。
痛みが続く場合は冷やすなどの処置を。

クツワムシは夜行性で、日中は葉の裏などでじっとしていることが多いため、彼らが好む林縁や藪に入る際には、特に注意が必要です。

まとめ

クツワムシは、秋の夜に風情ある鳴き声を聞かせてくれる昆虫ですが、強いアゴを持ち、危険を感じると噛むことがあります
しかし、彼らが積極的に人を襲うことはなく、毒もありません

クツワムシを見かけても、過度に恐れる必要はありません。
彼らの生態を理解し、自己防衛のための行動だと知っていれば、必要以上に刺激せず、安全に距離を保つことができます。

【ポイント】

  • クツワムシは噛む可能性がある(自己防衛のため)。
  • 噛まれても毒はないため、過度な心配は不要。
  • 捕まえる際は優しく、アゴに注意して扱うことが大切。

日本の豊かな自然の一部であるクツワムシ。その大きな鳴き声とともに、生態についても理解を深め、適切な距離で観察を楽しみましょう。

スポンサーリンク
クツワムシ
シェアする
インセクト・ラボをフォローする
スポンサーリンク

コメント

スポンサーリンク
タイトルとURLをコピーしました