なぜオスが育児をするの?コオイムシの不思議な習性と「子負い」の秘密」

水辺の昆虫

水辺の不思議な昆虫、コオイムシ(子負虫)
その名の通り、オスが背中に卵を背負って保護するという献身的な育児スタイルで知られています。

この記事では、コオイムシの生態から飼育方法、絶滅危惧種としての現状まで詳しく解説します。


コオイムシとは?「子を負う」名前の由来と特徴

コオイムシ(学名:Appasus japonicus)は、カメムシ目コオイムシ科に属する水生昆虫です。

  • 体長
    約17〜23mm程度。
  • 見た目
    扁平な小判型で、茶褐色をしています。
    タガメを小さくしたような姿ですが、タガメよりも一回り以上小ぶりです。
  • 名前の由来
    繁殖期になると、メスがオスの背中に卵を産み付け、オスが孵化するまで卵を背負って守るという独特の習性からその名がつきました。

コオイムシの驚きの生態:オスが「育メン」になる理由

コオイムシの最大の特徴は、オスの献身的な育児です。

なぜオスが背負うのか?

水生昆虫の卵は酸欠に弱いため、オスは背中の卵に新鮮な空気を送るために、水面近くで体を揺らしたり、陸上に上がって外気に触れさせたりします。
これを「水分補給」と「酸素供給」の両立といいます。

食性と捕食

コオイムシは肉食性です。
鋭い「刺す口」を持っており、以下の生物を捕食します。

  • モノアラガイやサカマキガイなどの貝類(大好物)
  • オタマジャクシ
  • 小さな魚

コオイムシとタガメの違いを比較

よく混同される「タガメ」との違いを以下の表にまとめました。

特徴コオイムシタガメ
大きさ約2cm前後約5cm〜7cm
卵の産み場所オスの背中水上の杭や植物の茎
主なエサ貝類、小型の虫魚、カエル、ヘビ
希少性準絶滅危惧種(地域による)絶滅危惧種(特定第二種)

コオイムシの飼育方法:初心者向けのポイント

コオイムシは比較的丈夫で、コツを掴めば家庭でも飼育可能です。

  1. 水槽の準備
    小さなプラケースで十分ですが、水深は5〜10cm程度と浅めにします。
  2. 足場(重要)
    水面で呼吸するため、水草(アナカリスなど)や流木を入れて、つかまれる場所を作ってください。
  3. エサ
    近くの水辺で捕まえたモノアラガイ(貝)を入れるのが最も簡単です。
    冷凍赤虫や乾燥エサを食べることもあります。
  4. 水質管理
    食べ残しはすぐに取り除き、カルキを抜いた水で週に1回程度交換します。

絶滅危惧種としてのコオイムシを守るために

かつては田んぼや小川で普通に見られたコオイムシですが、現在は環境省のレッドリストで「準絶滅危惧 」に指定される地域が増えています。

  • 減少の原因
    農薬の使用、耕作放棄地の増加、コンクリート護岸化による生息地の喪失。
  • 私たちができること
    乱獲を避け、生息地の環境を守ることが大切です。
    もし野外で見つけても、必要な数だけ観察し、元に戻してあげる心の余裕を持ちたいですね。

まとめ:自然の神秘を感じるコオイムシ

コオイムシは、健気に卵を守るオスの姿を通して、命の尊さを教えてくれる昆虫です。
田んぼの生態系において重要な役割を担っている彼らを、私たちは温かく見守っていく必要があります。

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