夏の終わりから秋にかけて、力強い鳴き声を聞かせてくれるキリギリス。
その美しい歌声に魅せられ、自宅でその生態を観察したり、歌声を楽しんだりするために、自分で捕まえたいと考える人も多いでしょう。
この記事では、キリギリスが隠れている場所から、安全で確実な捕まえ方、そして必要な道具まで、初心者でも簡単に実践できる方法を徹底的に解説します。
1. キリギリスの生息地と行動パターンを知る
キリギリスを捕まえるためには、まず彼らがどのような場所にいるのか、いつ活動するのかを知ることが重要です。
- 生息場所
キリギリスは、バッタと異なり、あまり人目につかないような、草丈の高い草むらや、河川敷、休耕地などに好んで生息しています。
特に、腰の高さまで茂ったような、密度が高く、身を隠せる場所を好みます。 - 鳴き声が鍵
キリギリスを捕まえる一番のヒントは、やはりその鳴き声です。
オスがメスに求愛するために鳴く「ギーッチョン、ギーッチョン」という独特で大きな声が聞こえたら、その近くにいる可能性が非常に高いです。 - 活動時間
主に日中から夕方にかけて活発に鳴きます。
特に、日中の暑さが落ち着いてきた夕方の時間帯は、キリギリスが最も活発になるため、捕獲の絶好の機会です。
2. 捕獲に必要な道具と服装
安全かつ効率的にキリギリスを捕まえるために、以下のものを準備しましょう。
- 虫取り網
草むらの中をかき分け、キリギリスを一網打尽にするために、柄の長いしっかりしたものが便利です。
網の直径は20cm以上あると捕まえやすいでしょう。 - 昆虫ケース
捕まえたキリギリスを入れるためのケースです。
通気性が良く、蓋がしっかり閉まるものを選びましょう。
単独飼育が基本なので、複数匹捕獲する予定なら、ケースも複数用意しておくと安心です。 - 軍手
草むらには鋭い葉や、場合によってはトゲのある植物が生えていることがあります。
手を保護するために、厚手の軍手を着用しましょう。 - 長袖・長ズボン
蚊やブヨ、ダニなどの虫刺されを防ぐため、肌の露出を避ける服装が基本です。
できれば、足首が隠れる靴下と長ズボン、そして長袖の服を着用しましょう。
3. キリギリスを捕まえる実践的なコツ
キリギリスは、非常に警戒心が強く、ジャンプ力も高いため、焦ってはいけません。
慎重な行動が成功の鍵となります。
- 静かに近づく
まずは、キリギリスの鳴き声が聞こえる場所まで、音を立てずに静かに近づきます。
足元の小石や枯れ枝を踏まないように注意しましょう。 - 鳴き声が止まったら待つ
あなたの存在に気づいたキリギリスは、鳴き声をぴたりと止めます。
この時、動かずにじっと待ちましょう。
キリギリスは視覚よりも音や振動に敏感なため、あなたが静止していれば、再び鳴き始める可能性が高いです。 - 音の方向を特定する
鳴き声が聞こえる方向を正確に特定します。
キリギリスは草の奥深くに隠れていることが多いため、音を頼りに探すのが最も効果的な方法です。 - 一気に網をかぶせる
キリギリスのいる場所を特定したら、驚かせないように一気に網をかぶせます。
網を草ごとすくい上げるようにすると、より確実に捕獲できます。 - 捕獲後の対応
網の中にキリギリスが入ったら、すぐに網の先端をひねって逃げ道を塞ぎます。
その後、用意したケースに優しく移しましょう。
キリギリスの体はデリケートなので、強く掴まないように注意してください。
4. 捕獲時の注意点と安全対策
キリギリス捕獲の際には、いくつかの注意点を守ることが大切です。
- 無理に追いかけない
逃げられても、無理に追いかけないようにしましょう。
キリギリスは驚くとすぐに遠くまで飛んでいってしまい、追跡は困難です。 - 足元に注意
草むらは足元が見えにくいため、転倒や蛇などの危険な生き物に遭遇する可能性があります。
足元をしっかりと確認しながら歩きましょう。 - 毒のある植物に注意
草むらには毒を持つ植物が生えていることもあります。
むやみに葉や茎に触れないように気を付けてください。
まとめ
キリギリスは、鳴き声を頼りに、ゆっくりと慎重に行動すれば、初心者でも捕まえることができます。
必要な道具を準備し、安全に注意しながら、夏の終わりの自然を楽しんでみませんか。
ぜひ、この記事を参考に、キリギリスとの素敵な出会いを体験してみてください。
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