「カミキリ」と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
長く立派な触角、個性豊かな体色や模様、そして何より「髪をも切る」といわれるほど強力な大顎(おおあご)を持つカミキリ。
昆虫愛好家からはそのかっこよさで人気を集める一方で、庭木や果樹にとっては深刻な害虫として知られています。
この記事では、そんな二面性を持つカミキリについて、
- 日本に生息する主要な種類とその特徴
- 幼虫・成虫の詳しい生態(特に食害のメカニズム)
- 大切な樹木を被害から守るための効果的な対策・駆除方法
までを解説します。
カミキリの驚きの世界を知り、適切な知識で被害を防ぐための第一歩を踏み出しましょう
カミキリムシとは?その驚きの特徴と名前の由来
- カミキリムシの基本情報
- 分類(コウチュウ目カミキリムシ科)と世界・日本の種類数(約1000種)
- 漢字表記「天牛」の由来(長い触角をウシの角になぞらえた)
- 「髪切虫」の名前の由来と強力な大顎
- 文字通り髪を切れるほどの力を持つ強力な大顎の特徴
- オス・メスの触角の長さの違い(一般的にオスの方が長い)
知っておきたい!日本の代表的なカミキリの種類
- 【人気種・在来種】魅力的なカミキリたち
- ゴマダラカミキリ
白黒の水玉模様、柑橘類やイチジクの害虫として有名 - シロスジカミキリ
国内最大級の大型種、樹液にも集まる - ミドリカミキリ
光沢のある緑色の美しい体色 - トラカミキリの仲間
スズメバチに擬態する黄色と黒の模様(例:トラフカミキリ)
- ゴマダラカミキリ
- 【要注意】特定外来生物としてのカミキリ
- クビアカツヤカミキリ
首の赤色が特徴。サクラ、モモなどバラ科の樹木に甚大な被害をもたらす。 - 被害状況と法律上の扱いについて。
- クビアカツヤカミキリ
カミキリの生態|ライフサイクルと被害のメカニズム
- ライフサイクル(卵〜幼虫〜蛹〜成虫)
- 産卵場所:成虫が樹皮に噛み傷をつけ産卵
- 幼虫(テッポウムシ):木材内部を食い進む「穿孔害虫」としての側面。これが最大の被害源。
- フラス(木くずと糞)の排出:被害のサイン
- 成虫の食害(後食)
- 羽化後の成虫による葉、枝、樹皮の食害(交尾・産卵のための栄養補給)
大切な樹木を守る!カミキリの効果的な対策と駆除方法
- 予防対策:被害を未然に防ぐ
- 産卵防止:根元へのネット・寒冷紗の巻き付け
- 薬剤の塗布:予防効果のある殺虫剤の使用
- 幼虫(テッポウムシ)の駆除方法
- フラス(木くず)をサインにした発見と穴への対策
- **針金(または専用ノズル)**を使った物理的な駆除
- 注入式殺虫剤(木部処理剤)の使用
- 成虫の捕殺と誘殺
- 見つけ次第捕殺(強力な顎に注意)
- 樹液や灯火への誘引
まとめ
カミキリムシは、その長い触角と美しい姿から愛される一方で、幼虫のテッポウムシとして樹木に深刻な被害をもたらす存在です。
この記事で学んだ「種類」「生態」「フラス」をヒントに、日頃から樹木の様子を観察し、早期発見・早期対策に繋げてください。
適切な知識と行動で、大切な庭や果樹をカミキリの被害から守りましょう。
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