【図鑑＆対策】家でよく見るカメムシの種類別ガイド！生態と見分け方を徹底解説

「カメムシ」と一口に言っても、その見た目や生態、家への侵入経路は種類によって異なります。

この記事では、日本の住宅地や農作物に被害をもたらす主要なカメムシの種類を特定し、それぞれの特徴や、種類に合わせた効果的な駆除・予防策を詳しく解説します。

1. カメムシは「半翅目」！日本には約1,300種が生息

カメムシは昆虫綱半翅目（はんしもく）に属するグループの総称です。
全世界で数万種、日本だけでも約1,300種以上が生息しており、その多くは植物の汁を吸って生活しています。

私たちが「カメムシ」として認識し、特に不快に感じるのは、主に以下の3つのタイプに分けられます。

家庭内で最も遭遇しやすく、強烈な臭いを放つ主要な3種類を紹介します。

特徴	詳細
見た目	灰褐色〜暗褐色で、光沢がない。体長は13〜18mmとやや大型。脚や触角に白いバンド模様があるのが特徴。
生態	秋の越冬準備のため、集団で家屋に侵入する代表的な種。窓際や洗濯物に付着していることが多い。
被害	柿やミカンなどの果実を加害する農業害虫としても知られる。
臭い	最も強烈な部類に入り、大量発生すると特に厄介。

特徴	詳細
見た目	鮮やかな緑色。体長は12〜16mm。体は丸みを帯びており、クサギカメムシよりもややスマートな印象。
生態	一年を通して見られるが、稲や豆類などの農作物に大きな被害を与える。
被害	幼虫・成虫ともに植物の汁を吸い、果実に被害を与えると商品価値が失われる。
臭い	クサギカメムシほどではないが、強い青臭さを伴う。

特徴	詳細
見た目	体長は5〜7mmと小型。黒色で光沢があり、文字通り丸いドーム状の形をしているのが特徴。
生態	クズやハギなどの豆科植物を好み、春から初夏にかけて大量発生しやすい。
被害	小型のため、洗濯物や布団に付着しやすく、気づかずに取り込むと大量に発生する。
臭い	小型だが、臭いの強さは他の種に劣らず、集団でいると強烈。

家庭菜園や農作物を育てている方が注意すべき種類です。

種類	特徴と被害
ホソヘリカメムシ	茶褐色で細長い体型（15mm前後）。豆類やイネの被害が深刻。乾燥した場所を好み、家の中に侵入することもある。
スコットカメムシ	灰黒色で三角形に近い形。体長約10mm。クリやリンゴを加害する。山間部近くの住宅でよく見られる。
ツヤアオカメムシ	アオクサカメムシと似ているが、体全体に光沢（ツヤ）があるのが特徴。果樹やイネに被害を与える。