キャンプや登山などのアウトドアレジャーを楽しんでいる際、突如として襲ってくる「刺す虫」。
特にブヨ(ブユ・ブト)とアブは、どちらも吸血被害をもたらす厄介な存在ですが、その生態や被害時の症状、対処法には大きな違いがあります。
「ただの虫刺され」と放置すると、数日間激しい痒みに襲われたり、患部がパンパンに腫れ上がったりすることもあります。
この記事では、ブヨとアブの違いをプロの視点で徹底比較し、正しく見分けるためのポイントを解説します。
ブヨとアブの決定的な違い:比較表
まずは、両者の特徴を一覧で比較してみましょう。
| 特徴 | ブヨ(ブユ・ブト) | アブ(虻) |
| 見た目 | 2~5mm程度(コバエに似ている) | 10~30mm程度(ハエや蜂に似ている) |
| 生息場所 | きれいな渓流付近、高原 | 水辺、湿地、家畜小屋付近 |
| 吸血方法 | 皮膚を噛み切り吸血する | 皮膚を切り裂き吸血する |
| 痛み | 刺された瞬間は気づきにくい | 刺された瞬間に強い痛みがある |
| 後の症状 | 激しい痒み、しこり、長く続く腫れ | 鋭い痛み、出血、即時的な腫れ |
| 活動時期 | 春〜夏(朝夕に活発) | 夏(7月〜8月がピーク) |
ブヨ(ブユ)の特徴と被害の症状
生態と見分け方
ブヨは、ハエ目カ亜目ブユ科に属する昆虫です。
サイズは2〜5mmと非常に小さく、一見するとただの「コバエ」に見えるのが厄介な点です。
幼虫はきれいな流水中で育つため、清流のあるキャンプ場や登山道に多く生息しています。
症状:数時間後にやってくる「地獄の痒み」
ブヨは蚊のように針を刺すのではなく、皮膚を噛み切って吸い出すのが特徴です。
- 刺された瞬間
ブヨが麻酔成分を含む唾液を注入するため、痛みを感じないことが多いです。 - 数時間後〜翌日
患部が赤く腫れ上がり、「刺されたときよりも後の方が痛い・痒い」のが特徴。 - 長期化
適切に処置しないと、数週間〜数ヶ月にわたって痒みがぶり返したり、跡(結節)が残ったりすることがあります。
アブの特徴と被害の症状
生態と見分け方
アブは、ハエ目ハエ亜目アブ科に属します。
サイズは10〜30mmと大きく、羽音が「ブーン」と大きく響くため、接近に気づきやすいです。
中にはスズメバチに擬態している種もいますが、アブは目が非常に大きく、ハチのような細い腰がないことで判別できます。
症状:ガツンとくる「鋭い痛み」
アブもブヨと同様に皮膚を切り裂きますが、ブヨよりも口器が強靭です。
- 刺された瞬間
「チクッ」というよりも「痛っ!」と声が出るほどの鋭い痛みが走ります。 - 直後の状態
傷口から血が流れることが多く、すぐに赤く腫れてきます。 - 痒みの質
痛みと痒みが混ざったような感覚が数日続きますが、ブヨに比べると比較的早く収まる傾向にあります。
刺された時の応急処置と対策
もし刺されてしまったら、「毒抜き」と「冷却」が基本です。
- ポイズンリムーバーで毒を出す
刺されてから数分以内であれば、毒液(唾液腺物質)を吸い出すことで、その後の腫れを最小限に抑えられます。 - 患部を洗う・冷やす
清潔な水で洗い、氷や保冷剤で冷やして炎症を抑えます。 - ステロイド外用薬を塗る
市販の抗ヒスタミン成分配合のステロイド軟膏(ムヒアルファEXなど)が有効です。
※注意: 腫れがひどい、発熱がある、水ぶくれができたなどの場合は、迷わず皮膚科を受診してください。
ブヨ・アブを寄せ付けないための予防法
- 服装に注意
どちらも足を狙う傾向があるため、長ズボンやタイツの着用が必須です。
また、黒色などの暗い色は寄ってきやすいため、白や明るい色の服を選びましょう。 - ハッカ油スプレー
ブヨには一般的な虫除け(ディートなど)も有効ですが、ハッカ油の強い刺激を嫌う性質があります。 - 森林香(パワー森林香)
アウトドア愛好家に人気の強力な線香は、アブやブヨの忌避に高い効果を発揮します。
まとめ
ブヨは「小さくて静かに近づき、後から猛烈に痒くなる」、アブは「大きくてうるさく、刺された瞬間が痛い」という違いがあります。
これからのアウトドアシーズン、それぞれの特徴を理解して、万全の対策で自然を楽しみましょう!


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