オンブバッタ(負飛蝗)は、その名の通りメスの上にオスが乗っている姿が特徴的な、身近なバッタの仲間です。
夏の終わりから秋にかけてよく見かける彼らですが、「一体どれくらいの期間生きるのだろう?」と疑問に思ったことはありませんか?
本記事では、オンブバッタの寿命に焦点を当て、その一生のサイクルと、飼育下での長生きのポイントを解説します。
🌿 オンブバッタの寿命と一生のサイクル
オンブバッタの寿命は、他の多くのバッタ類と同様に数ヶ月が目安となります。
1. 幼虫から成虫へ
オンブバッタは不完全変態をする昆虫で、幼虫(若虫)は成虫とほぼ同じ姿をしています。
- 孵化の時期
卵で越冬し、主に春に孵化します。 - 成長期間
幼虫は何度か脱皮を繰り返し、夏から秋にかけて成虫になります。
2. 成虫の寿命:数ヶ月間
成虫になったオンブバッタの寿命は、一般的に3〜4ヶ月程度です。
- 活動時期
主に夏から秋にかけて活動し、交尾・産卵を行います。 - 寿命の終わり
卵を産み終えたメスやオスは、冬の寒さが本格化するにつれて寿命を迎え、姿を消していきます。 - 【長生きの可能性】
- オンブバッタは、他のバッタの仲間と比較して比較的長生きする種類とされています。
- 寒さに強い個体は、12月頃の比較的寒い時期まで見られることがあります。
オンブバッタの一生は、卵→幼虫→成虫というシンプルなサイクルで、成虫として活動する期間は、次世代に命をつなぐための短い期間なのです。
💡 飼育で長生きさせるポイント
野生のオンブバッタは寒さで寿命を迎えますが、適切な環境で飼育すれば、より長く観察できる可能性があります。
| 飼育のポイント | 詳細 |
| 適切な温度管理 | 冬でも暖かく(20〜25°C程度)保つことで、活動期間を延ばせる可能性があります。 急激な温度変化は避けてください。 |
| 新鮮な餌の供給 | オンブバッタは主に葉っぱ(特にイネ科やキク科、クズなど)を食べます。 新鮮な餌を絶やさず与えることが重要です。 |
| 十分な水分 | 霧吹きなどでケージ内の湿度を保ったり、湿らせた脱脂綿などを置くことで、水分を補給できるようにします。 |
| 清潔な環境 | 糞や食べ残しは病気の原因になるため、こまめに掃除をし、清潔な飼育環境を維持します。 |
🔎 まとめ:オンブバッタの「短くも濃い」一生
オンブバッタの成虫としての寿命は数ヶ月ですが、それは次世代に命をつなぐための重要な期間です。
成虫になったらメスの上にオスが乗る「おんぶ」の姿が見られます。
この状態で交尾を行い、メスが土の中に卵を産むことで、バッタの一生は次の春へと引き継がれていくのです。
この秋、公園などでオンブバッタを見かけたら、その短い一生を懸命に生きている姿を温かく見守ってあげてくださいね。


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