夏を代表する人気のクワガタ「ノコギリクワガタ」。
その迫力ある大アゴ(水牛アゴ)は、多くの昆虫ファンを魅了します。
しかし、「どこで、どうやって捕まえたらいいの?」と悩む方もいるでしょう。
この記事では、ノコギリクワガタを効率よく捕まえるための具体的な場所、時間帯、そして効果的な採集方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
ノコギリクワガタを狙う!採集の「場所」と「時期」
ノコギリクワガタは比較的採集しやすいクワガタですが、闇雲に探すのは非効率です。
彼らが集まる場所と、活発になる時期を知ることが重要です。
最高のスポットは「樹液の出る木」
クワガタの基本中の基本ですが、ノコギリクワガタも例にもれず、樹液が出ている木に集まります。
- 狙い目の木
クヌギ、コナラが王道です。
これらの木から出る発酵した樹液は、クワガタにとって最高の餌場となります。 - 穴場スポット
川沿いのヤナギ、シラカシ、アキニレなども、樹液が出る場所になりやすいです。
特に河川敷は、人目も少なく、自然が豊かに残っているため、絶好の採集場所になります。 - 樹液の見つけ方
幹に傷や穴があり、そこからベタベタした液体が出ているか、またはその周辺に樹液を求める虫(カナブン、スズメバチなど)が集まっていないかを確認しましょう。
採集にベストな「時期」と「時間帯」
- 時期
7月上旬~8月中旬が最も活発に活動するピークです。
この期間を逃さないようにしましょう。 - 時間帯(夜間採集)
最も効果的なのは、夜間(日没後~深夜)です。
彼らは夜行性のため、樹液を吸いに活発に動き回ります。 - 時間帯(早朝採集)
もし夜間の採集が難しい場合は、早朝(日の出直前~早朝)もおすすめです。
夜間に樹液に来たクワガタが、まだ木に残っていることが多いです。
決定版!ノコギリクワガタの捕まえ方・採集方法
ノコギリクワガタは、他のクワガタに比べて木の表面や枝にいることが多く、その採集方法には特徴があります。
【王道】樹液採集(手づかみ)
夜間に懐中電灯(ヘッドライト推奨)を照らし、樹液に来ているノコギリクワガタを見つけたら、静かに近づいて捕まえます。
- ポイント
ノコギリクワガタは、驚くと体を硬直させて木から落ちる習性があります。
捕まえようとするときは、木の根元に落ちたときのための準備(下にシートを敷く、または素早く目で追う)をしておきましょう。 - 注意
スズメバチなどの危険な昆虫も樹液に集まっている場合があるため、周囲の安全をしっかり確認しましょう。
【最強】蹴り採集(キック採集)
ノコギリクワガタを最も効率よく捕まえる方法が、この「蹴り採集」です。
彼らの「衝撃を受けると落下する」という習性を利用します。
- 樹液の出ている木や、クワガタがいそうな木を見つけます。
- 木の幹を、一撃で勢いよく蹴ります。
- 衝撃で落下してきたクワガタを、地面や敷いておいたシートの上で捕獲します。
- ポイント
2発目以降は、クワガタが警戒してしっかりとしがみついてしまい落ちにくくなります。必ず一撃で落とすつもりで蹴りましょう。 - 注意
公園などでは樹木を傷つける行為とみなされる場合があるため、私有地や管理された場所での実施は避け、河川敷などで試すようにしましょう。
【応用】トラップ採集(バナナトラップ)
樹液の出ていない木や、広い範囲を調査したいときに有効な方法です。
- 方法
焼酎や酒と黒砂糖、バナナを混ぜて発酵させたものを布などに染み込ませ、「トラップ」として木に括り付けます。 - 設置時間
夕方に設置し、夜間または翌朝に見に行くと、甘い匂いに誘われたノコギリクワガタが集まっていることがあります。
採集時の「必須アイテム」リスト
安全かつ効率的に採集を行うために、以下のアイテムを準備しましょう。
| アイテム | 用途 |
| 強力な懐中電灯/ヘッドライト | 夜間採集の必須アイテム。 周囲の安全確認とクワガタ探しに。 |
| 虫かご/飼育ケース | 捕まえたクワガタを安全に持ち帰るために。 |
| 軍手 | 棘や枝、木の肌から手を保護。 |
| 長袖・長ズボン | 虫刺されや怪我の防止。 |
| 捕獲網(補助的に) | 高い枝にいるクワガタを落とすために。 |
| (あると便利)シート/布 | 蹴り採集の際、木の下に敷いて落下したクワガタを見失わないように。 |
まとめ|成功への近道
ノコギリクワガタの採集成功の鍵は、以下の3点です。
- 場所の選定
クヌギ・コナラ・河川敷のヤナギなど、樹液の出る木を正確に見つける。 - 時間の選定
夏の夜間(7月~8月)を狙う。 - 採集方法
効率最強の蹴り採集を試す。
準備と知識を持ってフィールドに出れば、「水牛」ノコギリクワガタをゲットできる確率は格段にアップします。


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