ササキリとキリギリスの違いは?見分け方と鳴き声の秘密を解説!

ササキリ ササキリ

夏の終わりから秋にかけて、美しい鳴き声で私たちを楽しませてくれる昆虫たち。
その中でも「キリギリス」は有名ですが、「ササキリ」という名前を聞いたことはありますか?

実は、ササキリはキリギリスの仲間でありながら、見た目や生態に大きな違いがあります。
この記事では、「ササキリとキリギリスの違いを知りたい!」という方のために、分類、大きさ、見た目の特徴、鳴き声、生息場所など、様々な視点から比較・解説します。
読めばあなたも、彼らの見分け方をマスターできると思います。
昆虫観察や自由研究のヒントにもなりますので、ぜひ最後までご覧ください。


基本の分類|「ササキリ」は「キリギリス」の仲間!

まず、分類学上の位置づけを整理しましょう。

分類項目ササキリキリギリス
バッタ目 (直翅目)バッタ目 (直翅目)
キリギリス科キリギリス科
ササキリ属 (Conocephalus属)キリギリス属 (Gampsocleis属)

ご覧の通り、ササキリとキリギリスは、同じキリギリス科に属する「仲間」です。
人間で言えば、同じ名字(科)を持つ親戚のような関係に当たります。

ただし、分類上の「属」が異なり、ササキリはキリギリス科の中でも小型のグループに位置づけられます。


大きさ・見た目の決定的な違い【見分け方】

最も分かりやすいのは、成虫のサイズと体型です。

サイズの違い|小型のササキリ

特徴ササキリキリギリス
体長 (翅を含まない)20mm〜30mm程度40mm〜50mm程度
全体的な印象小柄で細長い(スリム)大柄でがっしり(たくましい)

ササキリは、キリギリスをそのまま小型・スリムにしたような体型をしています。
特にホシササキリなどは、体長が2cm前後とかなり小柄です。

触角の長さ|キリギリスの仲間は皆「体長より長い」

バッタとキリギリスを見分ける際の重要なポイントが「触角の長さ」ですが、ササキリとキリギリスはどちらもキリギリスの仲間なので、体長よりもはるかに長い触角を持っています。
この点では、両者の区別には使えません。

メスの産卵管|オナガササキリに注目!

メスを見分ける際は、お尻から伸びる「産卵管」の形状に注目しましょう。

特徴ササキリ類 (オナガササキリなど)キリギリス
産卵管長く、ほとんどまっすぐ伸びる短く、鎌状に曲がっている

ササキリの仲間のうち「オナガササキリ」は、その名の通り翅よりも長く伸びる産卵管が特徴的で、メスを見分ける際の決定的な手がかりになります。


鳴き声と生態の違い|観察のしやすさ

鳴き声や活動する場所にも違いがあり、これを知ると観察がさらに楽しくなります。

鳴き声(音色)の違い

特徴ササキリキリギリス
音色「チリリリリ…」「ジリリリリ…」と細かく単調「キリキリキリ…」「チョンギース」と力強く複雑
音量やや控えめで地味大音量で目立つ

キリギリスの鳴き声は非常に力強く、目立ちます。
一方、ササキリの鳴き声は、音量が控えめで、草むらに紛れると聞き分けにくいことがあります。

生息場所の違い|名前が示す通り!

特徴ササキリキリギリス
生息場所主に丈の低いイネ科植物の葉や茎、笹の葉の上丈の高い草むら、河川敷、農地など
活動時間昼間からよく鳴く(昼行性)昼夜問わず鳴くが、特に夜間に活発

ササキリという名前は「笹(ササ)」にいる「キリギリス(キリ)」を意味すると言われています。
背の低い草地で見つかることが多いのがササキリです。

一方、キリギリスはより丈の高い草むらなどを好みます。
また、ササキリが昼間から比較的逃げずに鳴いているため、キリギリスの仲間の中では観察しやすいとされます。


ササキリの代表的な種類

「ササキリ」と呼ばれる昆虫にも、いくつかの種類がいます。

  • ササキリ:最も一般的。全身が緑色や褐色のタイプがいる。
  • ホシササキリ:前翅(まえばね)に黒っぽい点が並んでいるのが特徴。草原に多い。
  • オナガササキリ:メスの産卵管が非常に長いのが特徴。

まとめ|ササキリとキリギリスの違い一覧表

ササキリキリギリス
分類キリギリス科 ササキリ属キリギリス科 キリギリス属
体長小柄 (20〜30mm程度)大柄 (40〜50mm程度)
メスの産卵管長く、ほとんどまっすぐ短く、鎌状に曲がる
鳴き声「ジリジリ」「チリリリ」、細かく単調「キリキリ」「チョンギース」、力強く複雑
主な生息場所丈の低い草や笹の葉の上丈の高い草むら、河川敷など

この表を参考に、秋の野山で鳴く虫を見つけたら、ぜひどちらの虫かを見分けてみてください。
彼らの小さな世界にも奥深い魅力が詰まっています。

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