夏の終わりから秋にかけて、草むらで美しい鳴き声を聞かせてくれるササキリ。
「ぜひ飼育してみたい」「観察してみたい」と考えている方も多いでしょう。
ササキリは、その名の通りササ(笹)やススキなどの草の上に生息しており、素早い動きと保護色でなかなか見つけにくい昆虫です。
この記事では、ササキリの捕獲に最適な時間帯や場所、そして初心者でも簡単にササキリをゲットできる具体的な捕まえ方(採集方法)を解説します。
ササキリの捕獲に適した場所と時期
ササキリを捕まえるためには、まず彼らがどこに、いついるのかを知ることが重要です。
捕獲に最適な場所|草丈の高い「イネ科草地」
ササキリは、主にイネ科の植物が生い茂る場所に生息しています。
- 具体的な場所の例
- 河川敷や土手のススキやチガヤの群生地
- 水田の周りの草むら
- 背の高い雑草が生えた空き地
これらの場所では、ササキリが好むエサ(イネ科植物の穂)が豊富にあり、隠れる場所も多いため、高確率で生息しています。
捕獲の最適な時期と時間帯
ササキリの成虫は、一般的に8月頃から11月頃に出現します。
特に鳴き声が盛んになり、数が増える9月〜10月が捕獲に最適な時期です。
時間帯については、次の2つのタイミングが特に狙い目です。
- 日中(ルッキング採集):草の上で日光浴をしている姿を見つけやすい。
- 夕方〜夜(鳴き声・灯火採集):オスが活発に鳴き始めるため、居場所を特定しやすい。
初心者でも簡単!ササキリの効率的な捕まえ方
ササキリを捕獲するための代表的かつ効果的な方法を3つご紹介します。
捕まえ方①:スイーピング(振り網)
スイーピングは、草原に生息する昆虫を捕まえるための基本的な方法であり、ササキリの捕獲において最も効率的な方法の一つです。
- 準備するもの:丈夫な捕虫網(昆虫採集用のネット)。
- 手順
- ササキリが生息していそうな、背の高い草むらの上部を、網の口を進行方向に向けて、左右に振りながら進みます。
- 捕虫網を草の葉先をなでるように動かし、草の中にいるササキリを強引に網の中に振り落とします。
- 5~10回ほど振ったら、網の口を閉じ、中の虫を確認します。
- ポイント:ササキリの仲間は草の葉裏にいることが多いため、網は少し強めに振る方が効果的です。
捕まえ方②:追い出し法とルッキング
ササキリが目の前にいても、すぐに逃げてしまいがちです。
- 手順
- 草むらを軽く揺らしたり、叩いたりして、中に隠れているササキリを驚かせて外へ追い出します。
- 追い出されて草の上に出てきたところを、目視(ルッキング)で確認し、すかさず捕虫網や手で捕まえます。
- ポイント
草丈が短めの場所や、少し踏み倒して視界を確保した場所で行うと、追い出した後のササキリを見つけやすくなります。
捕まえ方③:夜間の「灯火巡り」(鳴き声もヒントに)
夜間に活発になる性質を利用した方法です。
- 鳴き声を探す
- オスのササキリは「シリリリ…」「ジリリリ…」というような高い声で鳴きます。
夕方から夜にかけて、鳴き声が聞こえる方向を頼りにそっと近づきましょう。 - 鳴いている個体は動かないことが多いため、草むらをライトで照らして探します。
- オスのササキリは「シリリリ…」「ジリリリ…」というような高い声で鳴きます。
- 自動販売機や街灯のチェック
- ササキリは光に集まる性質(走光性)があるため、夜間は自動販売機や街灯の下にも飛来していることがあります。
- 地面に落ちている、または壁に止まっている個体を捕まえることができます。
捕獲時の注意点と持ち帰り方
ササキリを無事に持ち帰るための注意点です。
素早い動きに注意!
ササキリは非常に警戒心が強く、動きが素早い昆虫です。
見つけてもすぐに捕まえようとすると、すぐに草の中に潜り込んだり、飛んで逃げたりします。
見つけたら、そっと、しかし素早く網をかぶせるようにしましょう。
持ち帰りには通気性の良いケースを
捕まえたササキリは、通気性の良い虫かごやプラスチックケースに入れて持ち帰りましょう。
特に、暑い日中はケース内の温度が上がりすぎないよう注意が必要です。
また、移動中にササキリが暴れて傷つかないよう、中に草の葉や枝を入れておくと落ち着きやすくなります。
まとめ|ササキリ捕獲は「場所」と「スイーピング」がカギ
ササキリの捕獲は、生息地であるイネ科の草むらに目星をつけ、スイーピング(振り網)で効率的に探すのが成功への近道です。
鳴き声が聞こえる時間帯や、灯火の周りをチェックすることも有効です。
適切な方法でササキリを捕獲し、ぜひ飼育や観察を楽しんでみてください!
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