庭やキャンプ場、時には家の中で、黒くて細長い虫がパチン!と音を立てて跳ねるのを見たことはありませんか?
それは「コメツキムシ(米搗虫)」かもしれません。
そのユニークな動きから、古くから子供たちに親しまれてきた昆虫ですが、実は種類によっては農作物を荒らす害虫としての一面も持っています。
この記事では、コメツキムシの名前の由来や生態、そして幼虫の「ハリガネムシ」との違いなどを解説します。
コメツキムシとは?名前の由来と特徴
コメツキムシは、コウチュウ目コメツキムシ科に属する昆虫の総称です。
世界中に約1万種、日本だけでも約600種以上が生息しています。
最大の特徴:パチンと跳ねる「首」の仕組み
コメツキムシを仰向けに寝かせると、胸の筋肉を急激に動かして「パチン!」という音とともに高く跳ね上がります。
この動作が、米をつく動作(餅つきのような動き)に似ていることから「米搗虫(コメツキムシ)」と名付けられました。
豆知識:英語では「Click Beetle」
英語でも、跳ねる時の音に注目して「Click Beetle(クリック・ビートル)」と呼ばれています。
コメツキムシの生態:食べ物や生息場所
どこに住んでいる?
主に森林、草原、畑などに生息しています。
夜行性の種が多く、夜になると街灯やキャンプ場の明かりに飛んでくることもよくあります。
何を食べている?
種類によって異なりますが、主に以下のようなものを食べています。
- 成虫: 樹液、花の蜜、葉など
- 幼虫: 土の中で植物の根や腐葉土、あるいは他の昆虫の幼虫を食べる
注意が必要な「幼虫」の存在(ハリガネムシとの違い)
コメツキムシの幼虫は、体が細長く非常に硬いことから「ワイヤーワーム(ハリガネムシ)」と呼ばれます。
ここで注意したいのは、寄生虫として知られる「ハリガネムシ(類線形動物)」とは全くの別物であるという点です。
| 特徴 | コメツキムシの幼虫 (ワイヤーワーム) | 寄生虫のハリガネムシ |
| 分類 | 昆虫綱(甲虫の仲間) | 類線形動物門 |
| 見た目 | 関節があり、足がある | 関節がなく、長い紐状 |
| 影響 | ジャガイモなどの根を食べる害虫 | カマキリなどに寄生する |
特に農家の方にとっては、ジャガイモやサツマイモの根を食害する深刻な農業害虫として警戒されています。
家の中にコメツキムシが出た時の対処法
コメツキムシが家の中に入ってくることがありますが、基本的には人間に害(毒や噛みつき)はありません。
- 侵入経路: 光に寄ってくる性質があるため、網戸の隙間や洗濯物にくっついて入ることが多いです。
- 駆除方法: 殺虫剤も効きますが、手でつまんで外に出してあげるだけで十分です。
まとめ:コメツキムシは観察すると面白い昆虫
コメツキムシは、その驚異的なジャンプ能力と「パチン」という音で、私たちを楽しませてくれる昆虫です。
もし見つけたら、そっと指で押さえるか仰向けにして、その見事な跳躍を観察してみてはいかがでしょうか。


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