田んぼや池、夜の街灯の下などで見かける大きな水生昆虫、「ガムシ」。
一見するとゲンゴロウにそっくりですが、実は生態や泳ぎ方、さらには「何を食べるか」まで全く異なる昆虫であることをご存知でしょうか?
「ガムシを捕まえたけれど、何をあげればいいの?」
「ゲンゴロウと一緒に飼っても大丈夫?」
今回は、そんな疑問を持つ方に向けて、ガムシの基本情報から失敗しない飼育方法までを詳しく解説します。
1. ガムシとは?ゲンゴロウとの決定的な違い
ガムシ(牙虫)は、コウチュウ目ガムシ科に分類される昆虫です。
名前の由来は、胸の裏側に「牙」のような鋭い突起があることから名付けられました。
よく「ゲンゴロウの仲間」と勘違いされますが、実はガムシはカブトムシに近い仲間、ゲンゴロウはオサムシに近い仲間と、分類上は遠い存在です。
ガムシとゲンゴロウの見分け方比較表
| 特徴 | ガムシ | ゲンゴロウ |
| 泳ぎ方 | 左右の足を交互に動かす(犬かき) | 左右の足を同時に動かす(平泳ぎ) |
| 主な食べ物 | 植物質(水草・藻・人工飼料) | 動物質(魚・昆虫の死骸) |
| 呼吸の方法 | 頭から空気を取り込む | お尻から空気を取り込む |
| お腹の色 | 銀色に輝いて見える(空気の層) | 茶褐色や黄色い縁取り |
ガムシは泳ぎが少し不器用で、一生懸命「犬かき」をする姿がとても愛嬌のある昆虫です。
2. ガムシの餌は何?成虫と幼虫で食性が激変!
「ガムシ 餌」で検索すると、成虫と幼虫で全く食べ物が違うことに驚かれるかもしれません。
成虫の餌:水中の掃除屋さん
成虫は「水中の掃除屋」と呼ばれ、植物質を好む雑食性です。
- 水草: アナカリスやカボンバをムシャムシャ食べます。
- 人工飼料: 熱帯魚用の餌(プレコタブレットなど)やザリガニの餌によく餌付きます。
- その他: 茹でたほうれん草や、死んだ魚の肉なども食べます。
幼虫の餌:特定のものしか食べない「偏食家」
成虫とは対照的に、幼虫は獰猛な肉食性です。
さらに厄介なことに、主に「モノアラガイ」や「サカマキガイ」といった淡水の巻貝を専門に食べます。
幼虫を育てる場合は、これら餌用の貝を大量に用意する必要があります。
3. ガムシの失敗しない飼育方法
ガムシは非常に丈夫な昆虫で、ポイントさえ押さえれば初心者でも長期飼育が可能です。
飼育に必要なセット
- 水槽(プラケース)
30cm〜45cm程度のもので十分です。 - 足場(水草・流木)
ガムシは泳ぎが苦手で、溺れてしまうことがあります。
水面まで楽に登れるよう、背の高い水草や流木を多めに入れてください。 - 蓋(重要!)
飛翔能力が非常に高く、夜間に飛んで逃げてしまいます。
必ず隙間のない蓋を用意しましょう。
水質と環境
- 水温
20〜25℃が適温です。夏の直射日光による高温には注意してください。 - 水質
カルキを抜いた水道水で問題ありません。
週に一度、半分程度の水を換えてあげましょう。
4. ガムシの寿命と冬越し
ガムシの成虫の寿命は、約1年から2年と言われています。
水生昆虫の中では比較的長生きで、適切な環境なら冬を越すことも可能です。
冬越しの方法
冬になると活動が鈍くなります。
水温が下がったら、凍結しない室内や物置へ移動させましょう。
完全に冬眠状態になれば餌は不要ですが、時々水が減っていないかチェックしてください。
まとめ:ガムシ飼育の魅力
ガムシはゲンゴロウに比べて地味だと思われがちですが、実は魅力がいっぱいです。
- 水草を食べるので餌の管理が楽
- 水中でお腹が銀色に輝く美しさ
- 一生懸命泳ぐユーモラスな姿
ゲンゴロウは肉食なので他の魚を襲うことがありますが、ガムシは(小さな生体を除き)比較的おとなしいため、混泳にも向いています。
ぜひ、この記事を参考にガムシの飼育にチャレンジしてみてください!


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