タガメの生態と飼育方法まとめ|販売禁止の理由や捕獲の注意点を解説

タガメ 水辺の昆虫

近年、その希少性から「里山の王者」として再び注目を集めているタガメ。
かつては身近な田んぼで見られましたが、現在は絶滅危惧種に指定されており、2020年からは「特定第二種国内希少野生動植物種」として売買が禁止されました。

本記事では、タガメの生態から飼育方法、そして現在の法律による規制まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。


1. タガメとは?「里山の王者」と呼ばれる理由

タガメ(田亀)は、カメムシ目コオイムシ科に属する日本最大級の水生昆虫です。

  • 大きさ: 成虫の体長は50mm〜70mmほど。
  • 生息地: 水生植物が豊富な池、沼、流れの緩やかな小川。
  • 特徴: 強靭な前脚を持ち、自分より大きなカエルや魚、時にはヘビまでも捕食することから「里山の王者」や「水中のギャング」と呼ばれます。

2. タガメの驚くべき生態とライフサイクル

タガメには、他の昆虫にはあまり見られないユニークな習性があります。

独特の捕食方法

タガメは獲物を捕らえると、針のような口を刺して「消化液」を注入します。
中身を溶かして吸い取る「体外消化」を行うのが特徴です。

オスによる献身的な卵の保護

タガメの繁殖期は5月〜8月。メスは水面から出た杭や植物の茎に卵塊を産み付けますが、その後の世話はオスの役目です。

オスは卵が乾燥しないように体に水分を蓄えて湿らせたり、敵から守ったりと、孵化するまで懸命に世話を続けます。


3. 【重要】タガメの売買禁止と法律について

2020年2月より、タガメは法律(種の保存法)により「特定第二種国内希少野生動植物種」に指定されました。

項目規制の内容
販売・買い取り禁止(ネットオークションやフリマアプリも含む)
販売目的の捕獲禁止
研究・飼育目的の捕獲許可されている(数に限りがある場合を除く)
譲渡無償であれば可能(有償は罰則の対象)

注意点: 趣味で飼育するために自分で捕まえることは現時点では可能ですが、売ってお金に換えることは厳罰の対象となります。


4. タガメの飼育方法と注意点

タガメを飼育するには、その食生活や水質管理に工夫が必要です。

必要な飼育セット

  • 水槽: 45cm〜60cm程度のサイズが理想的。
  • 足場: タガメは呼吸のために水面に上がる必要があります。流木や水草、ネットなどを入れましょう。
  • 蓋: 非常に飛行能力が高いため、隙間なく蓋をすることが必須です。

餌(エサ)の種類

タガメは生きた獲物しか食べません。

  • メダカ、金魚(小赤)、ドジョウ
  • オタマジャクシ、カエル
  • ※食べ残した死骸は水質を急激に悪化させるため、こまめに取り除きましょう。

5. タガメが絶滅の危機に瀕している原因

なぜタガメは姿を消しつつあるのでしょうか?

  1. 農薬の使用: 餌となる生物の減少と、タガメ自身の汚染。
  2. 圃場整備: 田んぼがコンクリートで固められ、産卵場所や隠れ家が消失。
  3. 外来種の侵入: アメリカザリガニやブラックバスによる捕食や競争。
  4. 休耕田の増加: 水辺の環境が維持されなくなったこと。

まとめ:タガメを守るために私たちができること

タガメは日本の豊かな自然の象徴です。
もし野外で見つけたとしても、乱獲はせず、その環境を壊さないように見守ることが大切です。
飼育する場合も、最後まで責任を持って育てる(放流による遺伝子攪乱を防ぐ)ことが、里山の生態系を守ることにつながります。

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