オンブバッタの生態と見分け方:庭の緑を守るヒント

オンブバッタ バッタ

オンブバッタは、日本の身近な昆虫として多くの人に知られています。
しかし、その名前の由来や生態、他のバッタとの見分け方について詳しく知っている人は少ないかもしれません。
この記事では、オンブバッタの生態から、家庭菜園の害虫としての側面、そして見分け方のポイントまで分かりやすく解説します。

オンブバッタとは?基本情報と名前の由来

オンブバッタ(学名:Atractomorpha lata)は、バッタ科に属する昆虫です。
体長はオスが約2cm、メスが約4cmと、メスの方が顕著に大きいのが特徴です。
この体格差が、名前の由来と深く関わっています。

オンブバッタの名前の由来】

オンブバッタの最大の特徴は、メスの背中にオスが乗っている姿がよく観察されることです。
これは、交尾のための行動であり、あたかもオスがメスに「おんぶ」されているように見えることから、この名前が付きました。
このユニークな習性は、オンブバッタを見分ける際の一つの大きな手がかりとなります。

オンブバッタの生息地と食性

オンブバッタは、主に草地や庭、畑など、植物が豊富な場所に生息しています。
特に、都市部でも公園や河川敷などで見かけることが多く、私たちの生活に非常に近い存在ですと言えます。

【オンブバッタの食性】

オンブバッタは植物の葉を食べます。
特に、以下のような植物を好んで食べることが知られています。

  • キク科の植物:ヨモギ、キク、ヒマワリなど
  • アブラナ科の植物:キャベツ、ハクサイなど
  • 庭の植物:カタバミ、クズなど

この食性は、家庭菜園やガーデニングを楽しむ人々にとって、害虫としての側面を持つことを意味します。
大量発生すると、せっかく育てた野菜や花が被害を受ける可能性があるため、注意が必要です。

オンブバッタとショウリョウバッタの見分け方

オンブバッタと似たバッタに、ショウリョウバッタがいます。
どちらも身近なバッタですが、見分けるポイントはいくつかあります。

特徴オンブバッタショウリョウバッタ
体の色緑色または褐色。細身。緑色または褐色。オンブバッタより大きい。
顔の形頭部が円錐形で、先が尖っている。比較的丸みを帯びている。
鳴き声鳴かない。オスが「チキチキ」と鳴く。
飛翔能力短距離しか飛ばない。長距離を飛ぶことができる。
その他オスがメスにおんぶしている姿が特徴的。細長い体で、メスは「キリギリス」と呼ばれることも。

このように、体の特徴や鳴き声、行動を観察することで、簡単に見分けることができます。

オンブバッタの生態とライフサイクル

オンブバッタのライフサイクルは、卵→幼虫(不完全変態)→成虫というシンプルな過程をたどります。

  1. 産卵:メスは土の中に卵を産みます。
  2. 孵化:翌年の春から初夏にかけて、卵から幼虫が孵化します。
  3. 脱皮:幼虫は何度か脱皮を繰り返し、大きくなります。
  4. 成虫:夏から秋にかけて成虫となり、交尾・産卵を行います。

成虫の寿命は比較的短く、冬を迎える前にその一生を終えます。

オンブバッタを庭で見つけた時の対処法

オンブバッタは、植物を食べるため、家庭菜園の害虫となることがあります。
数が少ない場合は、手で捕獲して遠くの草むらに放すのが一番安全で確実な方法です。
しかし、大量発生した場合は、以下の対策も検討してみましょう。

  • 天敵を利用する:カマキリやクモなどの天敵を増やすために、庭の環境を整える。
  • 忌避剤の利用:特定の植物にオンブバッタがつきやすい場合は、天然由来の忌避剤(木酢液など)を試してみる。
  • 物理的な防除:ネットや不織布をかけて、物理的にオンブバッタの侵入を防ぐ。

まとめ|オンブバッタを理解して、上手に付き合おう

オンブバッタは、ユニークな生態を持つ身近な昆虫です。
庭の植物にとっては害虫となることもありますが、その生態を理解し、適切な対処をすることで、共存していくことは可能です。
この記事を参考に、オンブバッタとの付き合い方を見つけてみてください。

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